世界の街角から
(フランス編)

フランス旅行
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シャルルドゴール空港まで

 第1日目 2014年8月11日(月)
 JTBの「たびたび」という口座に月々預金していると、5年周期で海外旅行の資金が貯まる。これだと臨時出費がなく、無理せず海外旅行できるのでお薦めである。ただし、JTBの商品しか買うことができないので、いつもJTBのパック旅行になってしまうのが、なんとも致し方ないところである。
 というわけで、今年は「添乗員がご案内する 見どころ満載! フランス満喫8」というツアーに参加することにした。
 成田までは特筆すべきこともない。ただし新幹線の座席が意外と広かったということを発見したのは収穫であった。スーツケースをどこに置けばいいか不安だったが、座席の前の床に立てて置いても、なんとか着席することができた。もっともスーツケース置き場のある成田エキスプレスのほうが断然快適であったが。
 成田国際空港北ウイングJTBカウンターで添乗員の芳野さんから日程説明を受ける。
 エールフランスの搭乗ゲートで並ぶと、前からも後ろからもフランス語が聞こえてきた。
 いよいよエールフランス275便に搭乗する。フランス人のフライトアテンダントが「ボンジュール」といって迎えてくれる。
 しかし、想像していたとおり、機内は日本の航空機のほうがよい。エールフランスの装備は一応機能を果たしているが、痛みがひどいし、清掃も行き届いていなかった。
 日本時間午前11時55分に、轟音とともに地表を離れる。
 一時間後にランチが配られる。私の座席があるブロックのフライトアテンダントは男性が多かった。男性のフライトアテンダントというのを初めて見た。高級レストランのウェイターのような身のこなしで、なかなか優雅であった。
 肝心のランチの味であるが、さすがエールフランス、今まで食べた機内食の中でいちばんおいしかった。
 前菜は胡麻風味のスモークサーモンと野菜の取り合わせ。すっきりしていておいしい。
 メインコースは牛肉の胡麻味噌ソース風味と南瓜、ほうれん草、椎茸、ご飯、味噌汁。カマンベールチーズもついていた。匂いが濃厚で味わい深い。フランスパンもついてきた。ナイフで切ってバターを塗って食べた。パンもバターもおいしい。コーヒーヘーゼルナッツケーキがまたおいしかった。
 日本時間午後10時。パリでは午後3時である。ディナーが運ばれてきた。パリだとランチの時間である。ペンネがおいしかった。パリ時間午後4時45分、シャルルドゴール空港に着陸する。
 午後6時20分(これ以降、いちいち断らないが、パリ時間である)、バスで出発。外は上着を脱ぐと肌寒いほどだが、車内は蒸し暑かった。
 高速道路の壁面には落書きがずっと続いていた。日本で見かける落書きに似ている。標識の裏側にもあった。民家の外壁にもあった。
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【--- 作品情報 ---】
◆ 題名 世界の街角から(フランス編)
◆ 執筆年 2017年12月17日
◆ 群馬県立太田高等学校『図書館だより』の「閑話 世界の街角」に 2014年10月から2017年7月まで連載した紀行文