レスキュー・ガール
1
彼はもういちど装備を点検した。大丈夫だった。これならどんな雪山にでもいけると、彼は確信した。
彼は空港で仲間といっしょになった。男性6人、女性3人、全部で9人のパーティーだった。彼がリーダーだ。全員無事に帰ってこられるかどうかは、彼の能力と判断力にかかっていた。
もっとも隊員はみんなベテランだ。いちばん経験の浅いものでさえ、チョモランマに登ったことがある。アルプス、ヒマラヤ、南極などの過酷な地域で鍛えてきた実力者集団である。かといって、自分の力を過信することもない。用意周到なメンバーである。
計画にも無理がなかった。何度もシュミレーションした。あらゆる状況は頭の中に入った。あとは気象条件が味方してくれるかという心配だけだ。
彼らを乗せた飛行機が到着した。はじめての国、はじめての山だった。特に困難な山というわけではなかった。しかしそれは、楽に登れるということを意味してはいなかった。
人のあまり住まない地方なので、とにかく交通手段がなかった。山のふもとまでは、空港で借りたオフロード車を運転した。
いよいよ登りはじめた。天候はあまりよくなかった。雪が深く、寒かった。まだふぶいていないのが救いだった。
夜、テントで眠る時、激しい風の音が鳴り続けた。誰もが心細くなった。こういう時はいつも、どうしてまた山になんかきてしまったんだろうと後悔する。いったい無事に帰れるのだろうか?
彼は空港で仲間といっしょになった。男性6人、女性3人、全部で9人のパーティーだった。彼がリーダーだ。全員無事に帰ってこられるかどうかは、彼の能力と判断力にかかっていた。
もっとも隊員はみんなベテランだ。いちばん経験の浅いものでさえ、チョモランマに登ったことがある。アルプス、ヒマラヤ、南極などの過酷な地域で鍛えてきた実力者集団である。かといって、自分の力を過信することもない。用意周到なメンバーである。
計画にも無理がなかった。何度もシュミレーションした。あらゆる状況は頭の中に入った。あとは気象条件が味方してくれるかという心配だけだ。
彼らを乗せた飛行機が到着した。はじめての国、はじめての山だった。特に困難な山というわけではなかった。しかしそれは、楽に登れるということを意味してはいなかった。
人のあまり住まない地方なので、とにかく交通手段がなかった。山のふもとまでは、空港で借りたオフロード車を運転した。
いよいよ登りはじめた。天候はあまりよくなかった。雪が深く、寒かった。まだふぶいていないのが救いだった。
夜、テントで眠る時、激しい風の音が鳴り続けた。誰もが心細くなった。こういう時はいつも、どうしてまた山になんかきてしまったんだろうと後悔する。いったい無事に帰れるのだろうか?
