レスキュー・ガール
2
何日かして、3人の女性がはぐれた。歩いているそばから足跡が消えてしまうほどの、ものすごいふぶきだった。
3人はトイレにいったのだった。男性どうしであれば、目の届く範囲で済ませられるが、女性だとそうはいかない。3人はほんの数分のうちにまったく見えなくなってしまった。
彼はリーダーとしての責任を感じて、声を限りに叫んで探し歩いた。もちろん、ほかのメンバーも必死に探した。半日、へとへとになるまで探して、結局見つからなかった。
体のしんまで冷えきった状態で、彼らは相談をはじめた。彼らの声は猛烈なふぶきの音で何度もかき消された。
隊員のひとりが言った。
「リーダー、もうこれ以上探しても時間を無駄にするだけです。このままではボクたちは命を失ってしまいます。」
また別の隊員が言った。
「リーダーのプライドもあるでしょうが、あの手を使うしかありません。」
彼の顔は苦痛に満ちていた。あの手を使うことだけはしたくないのだ。しかし、これが限界だ。残念だけど、そうしないわけにはいかない。
「よし、わかった。あの手でいこう。」
彼の決断で、隊に明るさが戻った。
「どの辺かな?」とリーダーが言うと、はじめの隊員が答えた。
「この山には、127か所あります。ここはCT地区のb─4区と推定されるので、北北東に240メートルほど歩くと見つかるはずです。」
「いこう。」
3人はトイレにいったのだった。男性どうしであれば、目の届く範囲で済ませられるが、女性だとそうはいかない。3人はほんの数分のうちにまったく見えなくなってしまった。
彼はリーダーとしての責任を感じて、声を限りに叫んで探し歩いた。もちろん、ほかのメンバーも必死に探した。半日、へとへとになるまで探して、結局見つからなかった。
体のしんまで冷えきった状態で、彼らは相談をはじめた。彼らの声は猛烈なふぶきの音で何度もかき消された。
隊員のひとりが言った。
「リーダー、もうこれ以上探しても時間を無駄にするだけです。このままではボクたちは命を失ってしまいます。」
また別の隊員が言った。
「リーダーのプライドもあるでしょうが、あの手を使うしかありません。」
彼の顔は苦痛に満ちていた。あの手を使うことだけはしたくないのだ。しかし、これが限界だ。残念だけど、そうしないわけにはいかない。
「よし、わかった。あの手でいこう。」
彼の決断で、隊に明るさが戻った。
「どの辺かな?」とリーダーが言うと、はじめの隊員が答えた。
「この山には、127か所あります。ここはCT地区のb─4区と推定されるので、北北東に240メートルほど歩くと見つかるはずです。」
「いこう。」
