めまい
1
帰り道、バイパスを横切って弁当屋の横の細い道路に入るとき、無性に緊張する。県道からバイパスへ合流し、琴平山を右に見ながら、すいすいと気持ちよく走っているうちはいいのだが、目標の中央分離帯が視界に入り、ブレーキに足を乗せ始めると、とたんに胸がドキドキと高鳴るのだ。
渡りたい側の車線が二車線なので、勢いづいた車の列がなかなか途切れない。ハンドルをいつでも切れるように構えて、バックミラーをのぞくと、後ろからは、ゴウゴウという音を立てて、大きなトラックや猛禽類のようなスポーツカーが迫り、グゴウとひとほえ、私の車を容赦なく揺さぶり、はるか前方に飛び去っていく。私はその度に四肢がちぎれるような苦痛を覚え、なんとかして、早くあちら側に渡ってしまいたいが、対向車はまるでいじわるしてるようなスピードと車間で、渡れそうでいてなかなか渡ることができない。
バックミラーに映る私の車のトランクの端にトレーラーがどうもぶつかりそうだ。本当にやばそうだ。もう目をつぶってしまいたいが、それはできないから、私は前方の対向車に気持ちを集中しているそぶりで、内心はぶつからないことを祈ってひやひや。トレーラーは何事もないような顔をして通り過ぎた。
渡りたい側の車線が二車線なので、勢いづいた車の列がなかなか途切れない。ハンドルをいつでも切れるように構えて、バックミラーをのぞくと、後ろからは、ゴウゴウという音を立てて、大きなトラックや猛禽類のようなスポーツカーが迫り、グゴウとひとほえ、私の車を容赦なく揺さぶり、はるか前方に飛び去っていく。私はその度に四肢がちぎれるような苦痛を覚え、なんとかして、早くあちら側に渡ってしまいたいが、対向車はまるでいじわるしてるようなスピードと車間で、渡れそうでいてなかなか渡ることができない。
バックミラーに映る私の車のトランクの端にトレーラーがどうもぶつかりそうだ。本当にやばそうだ。もう目をつぶってしまいたいが、それはできないから、私は前方の対向車に気持ちを集中しているそぶりで、内心はぶつからないことを祈ってひやひや。トレーラーは何事もないような顔をして通り過ぎた。
