世界の街角から
(フランス編)

フランス旅行
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再びパリへ①

 第6日目 2014年8月16日(土)
 本日はパリ自由行動。
 「プルマン パリ ラ デファンス」で朝食。
 ウェイターが席に案内してくれる。ポットにはコーヒーがたっぷり入っている。パンやシリアル、乳製品、肉料理、卵料理をふんだんに取りそろえている。
 8時に「プルマン パリ ラ デファンス」を出発。
 ラ・デファンス駅で、パリ市内1日券を購入する。
 RER(急行地下鉄)に乗り、シャルル・ド・ゴール=エトワール駅に行く。
 メトロに乗り換えコンコルド駅で降りる。
 地下鉄のホームから階段をあがってコンコルド広場に出る。オベリスクの写真を撮る。マリーアントワネットはここで処刑された。
 コンコルド広場の隣、テュイルリー公園の中に、オランジュリー美術館がある。セーヌ川のほとりである。
 オランジュリー美術館はまだ開館していない。しかし、列ができはじめている。まだ並んでいる人は少ない。列には二種類ある。一つはチケットをすでに持っている人の列。もう一つは持っていない人の列。係員にフランス語できかれる。旅行用フランス語会話の本で仕入れたフランス語で対応するが、苦戦する。が、どうにか列に並ぶことができた。こんなときに「ほんやくこんにゃく」があればと本気で思ったりする日本人は私だけだろうか。
 いよいよ開館の時間になった。まだ人は少ないから、落ち着いて気楽に見られる。一階にはセザンヌ、ピカソ、モジリアーニなどの作品が展示されている。写真撮影可能なので、写真を撮りまくる。
 二階はモネの「睡蓮」の大作が壁面を埋め尽くしている。気持ちが落ち着く。この場所に夕方までずっといたいと思った。
 JTB添乗員の芳野さんがバスの中で教えてくれたアンジェリーナを探す。すぐ見つかった。何でもモンブラン発祥の店だそうだ。大きいので一つ頼んで二人で食べるとよいとのことだったので、そのとおりにしてみた。たしかに正解であった。生クリームがおいしかった。一番下の層はクッキーみたいだった。支払いは自席でするのだが、これが難しかった。若い白人の女性に手を挙げる。笑顔で手を振ってくれる。しかし、一向に彼女は来ない。きっと忙しいのであろう。気長に待つ。どうやらやっと手があいたようだ。すかさず手を振る。笑顔で手を振ってくれる。しかし、こちらには来ない。四回試みた。しかし、だめであった。そこで、彼女のことはあきらめて、エプロンを着けた黒人の若い女性に合図してみた。すぐ来てくれた。
 どうやら役割があるようだ。その辺が日本人には難しいところである。
 アンジェリーナを出た我々は、コンコルド駅ではなくテュイルリー駅まで歩く。そちらの方が近いということもあるが、本当の理由は、次の目的地の中世美術館に行くのに便がよかったということであった。
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【--- 作品情報 ---】
◆ 題名 世界の街角から(フランス編)
◆ 執筆年 2017年12月17日
◆ 群馬県立太田高等学校『図書館だより』の「閑話 世界の街角」に 2014年10月から2017年7月まで連載した紀行文