すいす物語

19
二〇二三年七月
ミライに乗って、また、大きな病院に行った。
内視鏡手術で、胆のうの管に金属の管を入れたあとの、調子を確かめたり、胆のう摘出手術をするかどうか決めたりするためである。
胆のうの管に金属の管が入っているため、胆汁が流れやすくなっているから、おなかの調子は安定していた。この調子なら、別に胆のうを摘出しなくても、問題ないのではないかと思っていた。
内視鏡手術をしてくれた医師にそう言うと、医師は、それを了解し、今後の治療の進め方について説明した。
金属の管は、三ヶ月に一度交換する必要がある。だんだん詰まってくるので、一度金属の管を取り外し、胆のうの管を掃除し、また、新しい金属の管を取り付けるのである。そのあとは、五日間の入院になる。つまり、三ヶ月に一度、五日間入院するのである。
私は、予想していなかった話の展開に、唖然とした。内視鏡手術とはいっても、それなりにつらいのである。その後の入院も、結構大変なのである。それに、三ヶ月に一度、五日間入院していたら、仕事にも支障が出る。出費もばかにならない。それに比べれば、胆のうの摘出は、一度すれば、あとは基本的になにもしなくていい。胆のうを失うのは、なにか、やはり、少し不安があるが、別になくてもかまわない臓器だと聞いている。
私は、前言を翻した。つまり、胆のうの摘出をする方向で、治療を進めてほしいと言った。
医師は、外科の受付で予約を取るように告げた。
外科の受付に行った。予約が取れた。
予約した日が来た。
ミライに乗って、大きな病院に行った。
外科医から手術について、説明を受ける。
腹腔鏡を使って手術をするそうである。昔は、大きく開腹して取り出したので、なかなか大変だったそうだが、今は、かなり楽になったという。
概要を簡単に説明すると、次のようである。
へそのところを三センチほど切り、内視鏡を入れる。おなかの中がモニターに映し出される。それとは別に、三か所穴を開け、ポートを入れる。これを使って、胆のうを取り出すのである。
肝臓から十二指腸に胆汁を流すため、胆管があり、その途中に胆のうがある。余分な胆汁を一時保存するためにあるだけなので、なくても、肝臓から十二指腸に胆汁は流れる。動物でも、牛にはあるが、馬にはないそうだ。
胆石を取ったとしても、また、胆石ができる可能性が高い。もう、胆のうが機能していない可能性があるので、残しておく方が、いろいろ問題になるそうだ。やはり、取るのがいちばんいいらしい。
それがわかっていれば、なぜいままで手術をしなかったろう。どうも、人生、ずっとあとになってから、気づくことばかりである。(2023/7/1)
ミライに乗って、また、大きな病院に行った。
内視鏡手術で、胆のうの管に金属の管を入れたあとの、調子を確かめたり、胆のう摘出手術をするかどうか決めたりするためである。
胆のうの管に金属の管が入っているため、胆汁が流れやすくなっているから、おなかの調子は安定していた。この調子なら、別に胆のうを摘出しなくても、問題ないのではないかと思っていた。
内視鏡手術をしてくれた医師にそう言うと、医師は、それを了解し、今後の治療の進め方について説明した。
金属の管は、三ヶ月に一度交換する必要がある。だんだん詰まってくるので、一度金属の管を取り外し、胆のうの管を掃除し、また、新しい金属の管を取り付けるのである。そのあとは、五日間の入院になる。つまり、三ヶ月に一度、五日間入院するのである。
私は、予想していなかった話の展開に、唖然とした。内視鏡手術とはいっても、それなりにつらいのである。その後の入院も、結構大変なのである。それに、三ヶ月に一度、五日間入院していたら、仕事にも支障が出る。出費もばかにならない。それに比べれば、胆のうの摘出は、一度すれば、あとは基本的になにもしなくていい。胆のうを失うのは、なにか、やはり、少し不安があるが、別になくてもかまわない臓器だと聞いている。
私は、前言を翻した。つまり、胆のうの摘出をする方向で、治療を進めてほしいと言った。
医師は、外科の受付で予約を取るように告げた。
外科の受付に行った。予約が取れた。
予約した日が来た。
ミライに乗って、大きな病院に行った。
外科医から手術について、説明を受ける。
腹腔鏡を使って手術をするそうである。昔は、大きく開腹して取り出したので、なかなか大変だったそうだが、今は、かなり楽になったという。
概要を簡単に説明すると、次のようである。
へそのところを三センチほど切り、内視鏡を入れる。おなかの中がモニターに映し出される。それとは別に、三か所穴を開け、ポートを入れる。これを使って、胆のうを取り出すのである。
肝臓から十二指腸に胆汁を流すため、胆管があり、その途中に胆のうがある。余分な胆汁を一時保存するためにあるだけなので、なくても、肝臓から十二指腸に胆汁は流れる。動物でも、牛にはあるが、馬にはないそうだ。
胆石を取ったとしても、また、胆石ができる可能性が高い。もう、胆のうが機能していない可能性があるので、残しておく方が、いろいろ問題になるそうだ。やはり、取るのがいちばんいいらしい。
それがわかっていれば、なぜいままで手術をしなかったろう。どうも、人生、ずっとあとになってから、気づくことばかりである。(2023/7/1)